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京都シリーズV

大河内山荘庭園(国指定文化財)

右京区嵯峨小倉山  2012.7

大河内山荘は、藤原定家が百人一首を選歌したことで知られる小倉山の南面に位置します。辺りには嵯峨野の竹林があり、観光客が大勢行き交います。

この山荘は大正・昭和期の映画俳優、時代劇スターとして活躍された大河内傳次郎さん(1898〜1962)が昭和6年・34才から逝去する64才までの30年間の歳月、消えることのない美を求めてこつこつと、丹精込めて造りあげた山荘です。山丸ごとひとつ国指定文化財となっていて、大河内さんの遺族の方が運営されています。

















●手入れされた芝生や植え込み。庭は回遊式借景庭園で数多くの松・桜・楓などが四季を彩ります。 

●大乗閣入り口・・丸みを帯びた門の風情が珍しい













●門の傍らの石仏  ●大乗閣
















大乗閣とその眺め

古都の由緒ある山々が眺められる。遠くに比叡山、手前は徒然草ゆかりの双ヶ丘、左手に衣笠山・仁和寺の塔、右手に大文字が広がる。大乗閣はこれらの山々が楼雲の上に浮かんで眺められるように設計されている。













●持仏堂

山荘は持仏堂を建てることから始まった。1923年、27才の時に関東大震災に遭遇し会社が倒産する。34才で既に大スターとなっていた傳次郎は、悲願の持仏堂を建て、撮影の合間に念仏し、瞑想し、静寂を得たことで映画創りから庭創りに芸術性を見いだし、茶室・滴水庵から大乗閣の庭へと逝去するまで創作に力を注いだ。

茶室・滴水庵までの苔と置き石













滴水庵























嵐峡展望台・・滴水庵を登ると目の前に渓谷が浮かび上がる。左手に嵐山、右手方向に保津川の清流が見える。傳次郎が生涯、求めて止まなかった禅の境地ともいえるパノラマが広がる。












●月香・・市内展望台












自然の景色を取り入れた借景庭園・・・ダイナミックな額縁庭園となっている。












●趣のある石畳












●大河内傳次郎資料館・・大河内さんの代表作・当たり役は丹下左膳です。時代劇のスチール写真が展示されています。オープンスペースになっています。











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